楽天ふるさと納税に申し込む際に使用する納税限度額シュミレーションは「実際より低い」「計算おかしいから不安」などといった意見が多数あるので、どう注意したらいいのかをまとめました。
納税限度額の計算は自分でもできますが、ややこしくて面倒に感じる方も多いです。
シュミレーションが実際の額と違う原因と、その対策について検証し、正確な算出ができるよう解説します。
Contents
楽天ふるさと納税の計算はあくまで目安
楽天ふるさと納税シミュレーションで算出される寄付限度額はあくまで目安と考えます。
シミュレーションで算出された限度額のギリギリまでふるさと納税を行うと、実際の控除上限を上回ってしまい損をする可能性がでてきます。限度額超過分は自己負担となるからです。
ただ、楽天ふるさと納税のシミュレーションは詳細な控除上限額の算出できるのが特徴です。
他のふるさと納税サイトでは給与所得の入力欄だけであったりと、簡単なシュミレーションしかできない場合もあります。
楽天ふるさと納税のシミュレーションでは、譲渡所得・事業所得・不動産所得などの情報を入力できたり、控除の入力欄も医療費・保険・住宅ローンなどの項目が設定されています。
副業等の収入がある方、特別な控除が多い方には楽天ふるさと納税を利用することをオススメできます。
また、楽天ふるさと納税の手続きなどについても詳しくまとめた>>ふるさと納税はいつまで?もチェックしてみてください。
限度額がなぜ違うのか原因と対策
楽天ふるさと納税限度額の計算が厳密ではなくおかしいと言われる原因と対策を見ていきます。
例えば、〈年収500万円、夫婦・子一人の場合〉
限度額シミュレーションを以下の3つのサイトで行なうと算出額がそれぞれ異なりました。
- 楽天ふるさと納税:43,952円
- ふるさとチョイス:40,000円
- さとふる:38,000円
このように異なる結果に算出されてしまうのはなぜか?
原因と対応策を検証しました。
原因
かんたんシュミレーターを使うと大まかな算出がされ誤差が生じやすいと考えられます。
あくまで目安としてみるものです。
他にも以下のことが原因として挙げられます。
- 前年の所得でシミュレーションをしている
- 給与所得以外に収入発生
- 16~22歳までの扶養人数が変わった
- ふるさと納税以外の医療費控除・住宅ローン控除などを併用した
- 産休中・育休中の手当てなどの非課税所得を収入に含めた
前年の所得でシミュレーションをしている
控除限度額を超える失敗例として多いのが、昨年の年収で計算していたというケースです。
会社員で年収に差が生じない場合は特に問題ないのですが、自営業や転職などで年収に変動がある方は計算しなおす必要があります。
給与所得以外に収入発生
給与所得以外の副業などで収入を得た場合、全ての所得を含めた計算をしなければなりません。
給与所得だけのシミュレーションだと、実際の控除上限額より低く算出される可能性が高いので気をつけましょう。以下のようにその年に得た収入は全て計算します。
- 副業は雑所得として計算
- 株売買などの利益は譲渡所得として計算
- 不動産所有などで得たものは不動産所得として計算
16~22歳までの扶養人数が変わった
家族構成に関しては、配偶者控除(配偶者特別控除を含む)の対象となる配偶者がいるかどうか、また扶養控除の対象となる扶養親族が多いほど上限額が低くなります。
16歳以上の子どもの数が多いほど上限額が低くなります。
ふるさと納税をした年の12月31日時点で年齢が16歳未満の子供がいる場合は控除額に影響がないため、計算には含みません。
ふるさと納税以外の医療費控除・住宅ローン控除などを併用した
ふるさと納税とその他の控除を併用する場合、控除額によってふるさと納税の控除上限額が下がるケースがあります。医療費控除・住宅ローン控除などで申請をした分だけ控除額が下がると認識しておきましょう。
産休中・育休中の手当てなどの非課税所得を収入に含めた
ふるさと納税の控除対象は課税対象の所得のみです。
非課税所得を加えてシミュレーションしてしまうと、実際の控除上限額が大きく誤差が出る場合があります。
例えば出産手当金・育児休業給付金・子供手当などは非課税なので所得に加えずに計算します。
対策
詳細版シュミレーターを使うことで、精度の高い限度額計算ができます。
該当する年度の源泉徴収書の数値を入力します。
かんたんシュミレーターよりも入力する項目が増え、少し手間にも感じますが見通しを立てやすいので心配な方には詳細版でシュミレーションする方がいいでしょう。
また以下の方法で、自分で計算することもできます。
自分で寄付控除額を計算する方法
シュミレーションで誤差が出るのが不安であれば、以下の計算式から自分で算出できます。
種類 | 計算方法 | 寄付上限額 |
---|---|---|
所得税控除額 | (寄付金額-実質負担2,000円)×(所得税率×1.021)=① | 総所得の40% |
住民税控除額 (基本分) |
(寄付金額-実質負担2,000円)×10%=② | 総所得の30% |
住民税控除額 (特例分) |
(寄付金額-実質負担2,000円)×(90%-所得税率×1.021)=③ |
上記で算出した① +②+③=税金の控除額(寄付限度額)となります。
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限度額を超えてしまったときの手続き
シュミレーションツールで限度額を計算しても、計算通りにいかず予想していたよりも限度額が下がケースも多々あります。
もし限度額を超えてしまった場合の対処法としては、寄附金控除と確定申告をしましょう。
寄附金控除を適用する
もし控除限度額以上に寄付してしまった場合も、寄附金控除という制度を利用すれば全額負担にはなりません。
寄附金控除とは、特定団体に個人が寄付した際に適用される制度のことです。
限度額超過分はふるさと納税の対象外とされますが、寄附金控除は適用されます。
できるだけ自己負担額を減らしたいのなら、ワンストップ特例制度ではなく確定申告を利用してみてください。
確定申告がオススメ
申請前に限度額を超えたと把握できている場合には、ワンストップ特例制度ではなく確定申告を利用することをオススメします。
申告の種類 | 控除対象 |
---|---|
確定申告 | 住民税・所得税 |
ワンストップ特例制度 | 住民税 |
ワンストップ特例制度と確定申告の違いは、控除される税金の種類です。
ワンストップ特例制度は、住民税からのみ控除されるのが特徴です。
一方、確定申告は住民税・所得税からも控除されます。
確定申告の方が控除対象が増えるので自己負担額を減らせる可能性が高いです。
やり方がよくわからなくても確定申告の会場で教えてもらいながら手続きできます。また、ネットや郵送でも可能なのでチャレンジしてみましょう。
まとめ
楽天ふるさと納税では寄付限度額を簡単に計算できて便利な反面、ポータルサイトのシミュレーションとは100%完璧なものではありません。
詳細版シュミレーターを使うことで、精度の高い限度額計算ができます。それでも限度額ギリギリまで申し込んでしまうと、実質負担額が増える可能性もあります。
損をしないでふるさと納税を賢く活用するためには、限度額には余裕を持ってうまく調整することが必要です。
もしも限度額を超えた場合は、寄附金控除と確定申告で自己負担額を減らしましょう。
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