オーツ麦とオートミールの違い|種類や栄養素・効果を解説

オートミールとは、オーツ麦という穀物を調理しやすく加工したもののことです。

オートミールは海外では朝食などでよく食べられていますが、日本ではまだあまり馴染みがない食品ですよね。実はオートミールにはさまざまな種類があり、栄養価がとても高いことで健康食としても注目されています。

オートミールの違いやその効果をよく知ることで、より効果的にライフスタイルに取り入れることができますよ。
オートミールを試してみたいと考えている方はぜひ参考にしてください。

オーツ麦とオートミールの違い

オートミールとは、オーツ麦を調理しやすく加工したもののことをいいます。

オーツ麦(オート麦)とは、イネ科カラスムギ属の穀物の一種

オートミールは、そのオーツ麦を脱穀(だっこく)して調理しやすく加工したものです。

オートミールは英語で「oatmeal」、すなわち「oat=オーツ麦」と「meal=食事」が組み合わさってオートミールと呼ばれるようになりました。

穀物のオーツ麦を食べやすいように加工したものをオートミールというんですね!

オーツ麦は燕麦のこと

オーツ麦は燕麦(えんばく)とも呼ばれ、米や小麦などと同じイネ科の穀物です。

つまり、オーツ麦=燕麦ということですね。

オーツ麦は栄養価が高いのが特徴ですが、米などと同じようにそのままでは食べられません。調理しやすく加工されるのが一般的です。

オーツ麦のもみ殻を脱穀したものをオートグローツといい、このオートグローツを原料としてオートミールが作られます。

オートミールの種類

オートミールの種類

オートミールにはその加工方法により、さまざまな種類が存在します。

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スチールカット
オーツ
ロールドオーツ クイックオーツ インスタント
オーツ
オーツブラン
(オートブラン)
加工方法 粒を2~3つに
カットしたもの
蒸した後に
ローラーでつぶし、
乾燥させたもの
粒を小さく
カットしたものを
蒸してつぶし、
乾燥させたもの
ロールドオーツを
砕いて調理し、
乾燥させたもの
粒の外皮を
粉状にしたもの
調理方法 20~30分ほど煮込む 5分ほど加熱する 1分ほど加熱する
そのままでも可
そのまま
食べられる
そのままでも可だが、
何かと調理するのが
一般的
メニュー
  • お粥
  • リゾット
  • オートミール米
  • グラノーラ
  • クッキー
  • お粥
  • リゾット
  • 雑炊
牛乳やお湯と
混ぜて味付けする
  • パン
  • クッキー
  • ケーキ
  • ヨーグルトにのせる

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スチールカットオーツ

オーツグローツの粒を2~3つにカットしたものです。
カットオーツやアイリッシュオーツなどとも呼ばれます。

スチールカットオーツは加熱処理されていないため、20~30分ほど煮込む必要があります。
調理時間はかかるものの、外皮や胚芽が残っているためほかのオートミールに比べて栄養価が高いのが特徴です。

ロールドオーツ

オートグローツを蒸した後にローラーでつぶし、乾燥させたものです。
スタンダードなオートミールで、オールドファッションオーツやオーツ麦フレーク、オーツフレークとも呼ばれます。

ロールドオーツは加熱処理されていますがそのままでは硬いので、5分ほど加熱する必要があります。加熱するともちもちとした触感で食べ応えがあるため、ごはんと置き換えて食べるのもおすすめです。

クイックオーツ

オートグローツの粒を小さくカットしたものを蒸してつぶし、乾燥させたものです。

クイックオーツは加熱時間が1分と短く済み、粒が細かいのでそのままで食べれらるものもあります。調理がしやすく一般的なタイプで手に入りやすいので、オートミール初心者の方におすすめです。

インスタントオーツ

ロールドオーツを小さく砕いて調理し、乾燥させたものです。

インスタントオーツは事前に加熱と調理がされているため、煮込んでしまうとどろどろになってしまいます。すでに味付けされているものも多く、そのまま牛乳やお湯をかけるなどして手軽に食べることができます。

オーツブラン(オートブラン)

オートグローツの粒の外皮を粉状にしたもので、米でいう米ぬかのようなものです。
オーツ麦の「ふすま」とも呼ばれます。

そのまま食べてもざらっとした味のない状態なので、パンやクッキーなどのように調理したり何かに加えて食べるのが一般的です。
オーツブランはほかのオートミールと違い、粒の中身ではなく外皮だけなので食物繊維やミネラルを豊富に含んでいます。

M子
オートミールは加工方法の違いで、こんなに種類があるんですね!

オーツ麦の栄養・効果

オーツ麦は非常に栄養価の高い食品です。

栄養成分のうち、食物繊維やタンパク質、ビタミンや鉄分、カルシウムなどを豊富に含んでいます。
次の一覧表でその栄養価を白米と比較してみていきましょう。

オーツ麦100gあたり(350kcal)

成分名 白米100gあたりとの比較
タンパク質 13.7g 6.1g(約2倍)
炭水化物 69.1g 77.6g
ー糖質 59.7g 77.1g
ー食物繊維 9.4g 0.5g(約18倍)
ビタミン
ービタミンB1 0.20mg 0.08mg(約2倍)
ービタミンB6 0.11mg 0.12mg
ービタミンE 0.7mg 0.1mg(約7倍)
ミネラル
ーカルシウム 47mg 5mg(約9倍)
ー鉄分 3.9mg 0.8mg(約4倍)

参考:文部科学省※一部抜粋

白米はお茶碗1杯だと150g程度なのに対し、オートミールは1食30g程度なので糖質も少なく済むことが分かります。

M子
オーツ麦は、白米よりも栄養バランスが良いことが分かりますね。

オーツ麦の効果

オーツ麦に含まれている成分には、以下のような効果が期待できます。

  • 腸内環境を整える
  • 血糖値の上昇を穏やかにする
  • 血中のコレステロール値の上昇を抑える
  • 心身の健康を保つ
  • 肌の健康を保つ

オーツ麦には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維が理想的なバランスで含まれており、腸内環境の改善に役立ちます。

水溶性食物繊維は血糖値の上昇を穏やかにし、血中のコレステロール値の上昇を抑えます。不溶性食物繊維は便通を改善し、腸のぜん動運動を活発にします。

M子
この水溶性食物繊維の働きにより、オーツ麦は低GI食品としても知られています。

GI値とは、食後の血糖値の上昇度合いを示す値です。低GI食品は糖質の吸収をゆるやかにするので満腹感が持続します。

また、オーツ麦は肌荒れの原因となるストレスを軽減させるのに必要なビタミンB群を多く含んでいます。
心身の健康を保ち腸内環境が良好になることで代謝が活性化され、肌を健康に保ちます。

オートミールのおすすめの選び方

オートミールは、栄養価が高く健康にもよいオーツ麦を手軽に摂取できます。

近年健康食品としても人気なことから各メーカーからさまざまな種類のオートミールが販売されており、どれを選ぶべきか迷ってしまうでしょう。

オートミールのおすすめの選び方別に一覧表にまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

選び方 人気メーカー おいしさ重視 コスパ重視 手軽さ重視
商品名 ケロッグ オートミール こめたつ 自然の蔵 オートミール ボブスレッドミル スティールカットオーツ クエーカー インスタントオートミール
画像

画像:Amazon

画像:Amazon

画像:Amazon

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特徴 大容量で簡単調理
手に入りやすい
ほどよい触感
食べやすい
噛み応えがあり
少量でも満足感あり
調理時間が短い
容器入りで保存しやすい
種類 インスタントオーツ ロールドオーツ スチールカットオーツ インスタントオーツ
内容量 990g 800g 1.53kg  1kg
値段 1,134円 1,000円 1,570円 1,188円
リンク


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オートミールのおすすめの食べ方

オートミールの最もスタンダードな食べ方はポリッジと呼ばれる、お粥にして食べる方法です。
しかしながら、そのままではあまり味がしないため甘みや塩気などを加えて味付けして食べるのが一般的です。

ここではポリッジ以外におすすめの食べ方を紹介します。

シリアル感覚で朝食に

牛乳やヨーグルトとあわせるとシリアル感覚で食べられて朝食にぴったりです。
バナナやブルーベリーなどのフルーツやナッツなどをトッピングして、はちみつやシナモンをかけるグラノーラ風のアレンジもできます。

使用するオートミールは忙しい朝でも手早くできるクイックオーツやインスタントオーツがおすすめです。

M子
ほかには、ロールドオーツをオーバーナイツといって材料をすべて混ぜて冷蔵庫で一晩寝かせる方法も簡単ですよ。

リゾットにして満足感アップ

お米の代わりにオートミールを使えば、栄養たっぷりでヘルシーなのに満足感のあるお食事メニューになります。

オートミールを煮込んでコンソメなどで味付けし、チーズやベーコンなどを加えれば簡単リゾットに。味付け次第で和風にも洋風にもできますよ。
使用するオートミールは、じっくり煮込めるスチールカットオーツやロールドオーツがおすすめです。

M子
クイックオーツでも味付けすれば電子レンジで簡単に調理ができます。

人気レシピ

食品会社のホームページやレシピサイトなどでもオートミールのレシピが多数アップされています。
バリエーションが豊富なので飽きずに続けられますね。

オートミールの人気レシピ|ニチレイフーズ

オートミールレシピ|日食サイト

オートミールの活用術|クラシル

オートミールレシピまとめ|DELISH KITCHEN

オーツ麦・オートミールについてQ&A

最後にオーツ麦やオートミールについての気になる疑問をQ&A形式でまとめました。気になる方はぜひ参考にしてください。

オーツ麦はグルテンフリー?

オーツ麦自体には、グルテンは含まれていません。

しかし販売されているオートミールには、オーツ麦を栽培する過程や工場などでほかのグルテンを含む小麦等が混入している可能性があります。
ただその場合でも、オートミールが含むグルテン量はほかの穀物より少ないといえます。

小麦アレルギーの方は、パッケージにきちんとグルテンフリーの記載があるか確認したうえで購入することをおすすめします。

オートミールの効果は?

オートミールが健康食品として注目されている理由には以下のようなものが挙げられます。

  • 腸内環境を整える
  • 栄養をバランスよく摂取できる
  • 低カロリーかつ少量で満腹感が得られる
  • 悪玉コレステロールと中性脂肪を下げる

オートミールは、健康志向の方やダイエットや糖質制限中の方、手軽に栄養素をバランスよく摂取したい方などに向いている食品です。

カラダに悪いって本当?

オーツ麦やオートミールがカラダに悪いと言われがちなのには理由があります。

それはオーツ麦に豊富に含まれている食物繊維のためです。
食物繊維の摂り過ぎはかえって胃や腸の負担となってしまい、身体に不調をきたしてしまうとされています。

食物繊維は摂り過ぎても少なすぎても良くないとされるため、適度な量を食べるよう心がけ、体調のすぐれない日には控えるようにしましょう。

一日どれくらい食べればいい?

オートミールには量の基準などは設けられていませんが、含まれる食物繊維の量が摂取の目安になるでしょう。

オートミール100gあたりの食物繊維量は約9.4gです。
食物繊維の摂取量の目安は成人男性で1日21g、成人女性で1日18gとされていることからオートミールのみでは1日あたり約200gまでが望ましいと言えます。

ただし、オートミールのメーカーなどの違いにより食物繊維の量は異なる場合があります。ほかの食品にも食物繊維は含まれているので、食事全体のバランスも考えながら食べるようにしましょう。

※参考:厚生労働省

オートミールのおすすめメーカー・商品は?

オートミールは毎日継続して食べることがポイントなので、続けられるようにおいしさやコスパ、手軽さで選ぶのも良いでしょう。

上記のおすすめ一覧表にて紹介したおいしさ重視のこちらや

イオンやネットでお得に手に入るコスパ重視のこちらもおすすめです。

ほかにもダイソーやイオンのトップバリュのオートミールも身近で手に入りやすくお手頃価格なので、まずは試してみるのも良いかもしれません。

まとめ

オーツ麦とはイネ科の穀物の一種で、オートミールはオーツ麦を原料に調理しやすく加工したものでした。

オーツ麦はその栄養価の高さからビーガンやベジタリアンの方にも人気の食材で、近年ではオーツ麦が原料のオーツミートやオート麦ファイバーなどの食品も関心を集めています。

オートミールは手に入りやすく、簡単に調理ができるのも嬉しいポイントですね。
さまざまな種類から自分に合うものを選び、毎日続けられるよう自分好みにアレンジすることが大切です。

オートミールを生活に取り入れて健康的な身体作りに役立てましょう!

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